今日はオーストラリアで行う転職活動について書いて見たいと思います。
旦那さんがここ1ヶ月半続けていた転職活動を振り返って、興味深かったことや面白いなと思ったことを紹介しています。
働いている業界によっても違いはあると思うので、オーストラリアで転職活動をしている人の役に立つかは分かりませんが、何かの参考になれば嬉しいです。
※写真は娘が作った、ラッキーチャーム(お守り)これを持って毎回面接に挑みました。
目次:
- 転職しながらキャリアアップ
- オーストラリアの就職・転職活動に必須の「経験について」思うこと
- 仕事探しにもコネが大きく影響する
- お給料は交渉できる
- リクルーターのお客さんは、あくまでも会社側
- 友人や知人に仕事を紹介すると、紹介料が貰える制度
- まとめ
転職しながらキャリアアップ
オーストラリアでは転職は「仕事をころころ変える」というような悪いイメージはあまりなく、条件が良い仕事があればそのたびに転職し、キャリアアップをするのが一般的です。
旦那さんが転職するのはこれが2回目。
転職することにしたのは、今の会社では希望のポジションに就きたくても同じように思っている人が多く、競争が激しいこと(ポジション自体があくこともまれ)
ここ2年程出張が多くて、月の半分くらい家にいないことも多くなってしまったことが主な理由です。
オーストラリアの就職・転職活動に必須の「経験について」思うこと
オーストラリアでの就職・転職活動はリクルーターを使うことが一般的ですが、その他に希望の業界で働いている知人、友人、元同僚から仕事を紹介してもらう方法もあります。
旦那さんの場合は2社はリクルーター、1社は元同僚から紹介を受けて面接に挑みました。
今回受けた中で第一希望は、元同僚から紹介された会社。
しかも受かった場合は彼と同じエリアで協力しながら仕事をすることになるので、彼から紹介された時点で他の人よりも有利だったと思います。
彼には面接で聞かれるであろう内容、面接をするマネージャーについて、扱うプロダクトの詳細、どんな顧客がいるのかまで事前に教えて貰い、万全の態勢で挑みました。
最終面接まで行き、これはいけるかもしれない!と思ったのですが、最終的には「やっぱり経験のある人が欲しいから…」と不採用に。
彼のかわりに採用されたのは、50代後半のそのポジションで15年の経験がある女性でした。
リクルーターを使って受けた2つ目の会社でも最終面接まで行ったのですが、この会社でも同じ業界での経験は15年以上あっても、そのポジションでの経験がないと言う理由で不採用に…。
オーストラリアでの就職・転職活動では「経験」が重要になることは知っていたけど、最終面接まで行ったと言うことは可能性はあると思っていたので、続けて落ちた時本人はかなりショックを受けたようです。
でも不思議なんですよね…。
面接に来た時点で過去に経験がないことは知っているわけで、最終面接まで行って、「経験がないから」と落とされるのはどうしてなんだろう?
その前の段階で落とされるか、他の理由なら納得できるんだけど…。
それに誰にでも「初めて」があるわけで、それがあってからこそ経験が出来るわけだと思うのですが、自分の会社がそのリスクを負うのは嫌だと思うのかな。
ただ逆に言えば、一度そのポジションに就いて「経験」が出来ると、次に転職をする時に有利になると言うことにもなります。
仕事探しにもコネが大きく影響する
最後に受けた会社は受けた3社の中でも一番大手。
でも募集で提示されていたお給料は一番低く、この会社で働いていた知り合いからの評判もいまいちだったので、「落ちたら落ちたでも良いや」と言う軽い気持ちで受けました。
日本では大手=良い会社と考えることが今でも多いと思うけど、オーストラリアでは小さい会社でも良い条件で雇ってくれることもあるので、あまり大手にこだわる必要はないと個人的には思います。
この会社を受けるにあたって有利だったのは、面接をしてくれるマネージャーの親友が元同僚で旦那さんと親しかったこと。
面接を受けることを話すと、元同僚が面接前にマネージャーにあって旦那さんを強く押してくれたそうです。
また、このポジションは第一希望の会社に受かった女性が辞めたことで急遽募集されたことが分かり、知り合いの紹介で彼女に面接前に会うことが出来、仕事内容や面接に聞かれるであろう内容を教えて貰うことが出来ました。
これらのアドバンテージ(コネ)があり、面接はスムーズに進み、1週間のうちに仕事をオファーされることになりました。
お給料は交渉できる
オーストラリアの就職・転職活動で面白いなと思ったのは、お給料が交渉できると言うこと。
就職・転職活動をする時に大体のお給料額が提示されていることが多いけど、面接に受かった人の経験に合わせて最終的にオファーされるお給料は変わることがあります。
旦那さんの場合は同じ業界での職歴は長いけど、このポジションでの経験は0だったので会社としては提示していたお給料よりも低い金額が妥当と思ったよう。
現在働いている会社のお給料よりも$5000低い金額でオファーを出されました。
これはお給料が年間50万円下がったのと同じようなもの。
このポジションに一度着くと、次に転職する時に圧倒的に有利だから働きたい。
でも$5000お給料が減るのはありえない。
そこでエージェントを通して、提示されたお給料では低すぎること。
もしも今貰っているお給料と同じ額が払えないのなら、他のところで調節してトータルで同じ額になるようにして欲しいことを伝え、もしそれが出来ないのなら残念だけどオファーを辞退することを伝えました。
結果的にはお給料はオファー時よりも$3000あげてもらい、残りは今まで個人で払っていた保険を会社が払ってくれることでオファーを受けることになりました。
お給料のベースは下がったけど、自分達で払っていた保険料を会社で払ってもらうと、その分には税金がかからないので手取りはほぼ同じになること。
こういう現象が起こるのは、オーストラリアの税金が高いからなのかもしれません。
ただ、お給料交渉はあくまでも慎重にする必要があります。
あまりに法外な金額を要求したり、経験もないのに大きく出ると、オファーを取り消されて他の人が選ばれることもあるので注意しましょう。
リクルーターのお客さんは、あくまでも会社側
リクルーターを使って面白いなと思ったのは、彼らのお得意様はあくまでも社員を募集している会社であって、仕事を探している人ではないこと。
お金を払うのは会社なので当たり前と言えば当たり前なのですが、それでも紹介した人が仕事を得ない限り紹介料は貰えないわけで…どちらも大事だと思うんですけどね。
今回もリクルーターが仕事を探している側の味方ではないんだな…と思ったエピソードがあったので紹介したいと思います。
2つ目にに受けた会社で最終面接に行った時、結果を伝えられるまでに約1週間もかかりました。
結果が長く伝えられない場合(彼の働いている業界では)すでに受かった人が別にいて、その人が正式に書類にサインするまで「代替え要員」としてキープされていることがあるんですね。
普段なら気長に結果を待てば良いけど、この時は他の会社の面接の関係で早く結果を知る必要があり、担当のリクルーターに問い合わせをするも、電話に出なかったりメールも返信がなかったりと、プロとは思えない酷い仕事ぶりでした。
リクルーターは結果はすでに知っていたけど、会社からは受かった人が正式にサインするまで結果を伝えないように言われていたんだと思います。
1週間後に「不採用」の結果が来た時は、SMSで一言「不採用でした」と伝えられただけ。
リクルーターにとって面接に落ちた人はお金にならないし用なしなので、出来る限り時間を割きたくないと言うのが本音なんだと思います。
でもこのリクルーター、この1週間後に「良いニュースがあるわよ!あなたに紹介できる別の仕事が見つかったの!」と言って来たんですね…。
勿論、返信せずに放置しました。
ちなみに彼女が紹介しようと持ってきた仕事は、彼が受かった今回の仕事だったのでした┐(´-`)┌ザンネンダッタネ!
今回転職することになった仕事を紹介してくれた別のリクルーター。
最終面接に受かった後、会社が低いお給料でオファーを出して来た時、「$5000低いお給料でも手取りは$300(月に)しか違わないって知ってた?経験がないあなたにチャンスをくれたんだし、ここはオファーを受けるべきよ!」と一生懸命説得してきました。
こちらのお給料に関する条件を伝え、交渉してくれるように頼んだのですが、それでも「それは難しいと思うわ…」と言い続けるので「それならオファーは断ります」と伝えると、突然態度を変えて「出来る限り交渉してみる」となりました。
お客さんはあくまでも会社だけど、オファーを断られると紹介料は貰えないので、この一言はきいたのではないかと思います。
友人や知人に仕事を紹介すると、紹介料が貰える制度
上に就職・転職活動をする時はリクルーターを使うのがオーストラリアでは一般的と書きました。
社員を募集する会社はリクルーターに社員にのぞむ色々な要望を出し、数ある応募のなかから適した人材を選んで面接に送り込むのですが、紹介した人が面接に受かり、試行期間を通って正式に社員になり、規定の期間働いた場合、かなりの額の紹介料を会社から貰うことになります。
その別に、実は会社によっては社員からの紹介制度があるところもあって、貰える額はリクルーターほどはいかないものの、社員が紹介した人が仕事を得て、規定期間以上(大体1年)働いた場合は紹介料が貰えます。
旦那さんが働いてるのは狭い業界なので、元同僚から仕事のポジションがあったら教えて、紹介してと言われることも多く、11年間で2回程この紹介制度で紹介料を貰うことが出来ました。
紹介料は会社によって違うのですが1回目は$5000、2回目は$3000程貰ったことがあります。
※税金を払う前の金額です。
かなりの額が貰えるので沢山紹介したくなるところですが、信頼できる人を紹介しないと自分とってマイナスになり、会社で働きずらくなることもあり得るので注意が必要。
例としては、旦那さんの知り合いが元同僚を紹介。
彼は見事に面接を通って2週間の研修に参加したのですが、その後もっと良い条件の仕事に受かって辞めてしまいました。
面接にも時間がかかっているし、2週間の研修には物凄くお金をかけている。
彼の為に新しい車(彼が選んだ)もリースしていて、保険関係も準備したのに辞められてマネージャーは激怒!
勿論紹介した人にも「どうしてこんな人を紹介したんだ!」となりますよね…(彼もこんなことが起こるとは思ってなかったと思うけど)
結局会社にいずらくなって、紹介した人は半年後に会社を辞めて行ってしまいました。
まとめ
今回の転職活動は彼にとってオーストラリアでこれから働いていく上での自信を与えてくれたと思います。
転職して就くことになったポジションは圧倒的に白人系の人が多く、アジア系はオーストラリア生まれで英語にアクセントない人ばかり。
その中でオーストラリア生まれではないアジア系の彼が受かったのは、とても幸運なことだと思います。
背景には移民が多いオーストラリアで、担当するお客さんが(オーストラリア生まれではない)アジア系、中東系であることが非常に多くなっており、そういう人を担当する時に彼のような人が適任だったこともあるのかもしれません。
新たな問題に直面することも多いと思うけど、とりあえず無事に転職先が決まって一安心。
面接の練習にお付き合いする生活から、私も解放されることになりました(笑)
出張も大幅に減り、時間的にも自宅で働く時間がさらに増えることになるので、家族と過ごす時間も増えることになりそうです。
以上、オーストラリアで転職活動でした。
おまけ♡
お給料交渉してオファーを受けることにしました!と格好良く書いたけど、実はそれからさらに3日間返事を待ってもらい、私が愛読している占いで「新しいことにチャレンジするのは吉!」と書いてあったのを真に受けていたこと。
娘にルーレットを回させて、Yes Noで5回連続でYesが出たこと。
マレーシアの実家が利用している風水の師匠に占ってもらって、やはり「転職は吉(本当に!?)」と出たことで最終的にオファーを受けることにしたことを最後に記しておきます(・_・;)