2019年2月6日更新!
娘をオーストラリアの小学校に通わせて、早いもので約3年が過ぎました。
オーストラリアに住んで長いですが、私自身はオーストラリアで育ったわけではないので、娘が小学校に入るまでオーストラリアの小学校について全く知識がない状態でした。
インターネットで小学校について調べるも、なかなか詳しい情報は見つからず、またオーストラリア人の友人が少ないこともあり、小学校に入るまではその情報不足ぶりに随分不安な気持ちになったものです。
そんな経験から、今日は私の娘の小学校生活を通した、オーストラリアの小学校について紹介したいと思います。
私のようにオーストラリアの小学校情報が不足し、不安に思っている方のお役にたてたら嬉しいです。
また娘はVIC州の公立の小学校に通っていますので、公立の小学校の情報になります。
オーストラリアの通知表はどんな感じか知っていますか?娘が貰った通知表を紹介。
目次:
- オーストラリアは州によって小学校の制度が大きく違う
- オーストラリアの小学校の学期とスクールホリデー
- 通学と学校の始まる時間、Before School Care・After School Care(学童)について
- オーストラリアの小学校の制服
- クラスの数と生徒数について
- 小学校の学費/オーストラリアの小学校は無料じゃない!
- オーストラリアの小学校の教科書事情
- 日本と大きく違う、オーストリアの勉強スタイル
- オーストラリアの小学校は宿題がほとんど出ない!
- オーストラリアの小学校では、どんなことを勉強しているの?
- オーストラリアの全国テスト、NAPLAN
- オーストラリアのお弁当事情/小学校の子供の誕生日事情
- 日本ではありえないことも、沢山起こるのがオーストラリアの学校!
- まとめ
オーストラリアは州によって小学校の制度が大きく違う
私の娘はVictoria州の公立小学校に通っているのですが、オーストラリアは州によって小学校に入学する年齢、通う年数、また制度も違います。
娘が現在通っているVictoria州の小学校は学区制で、子供達は基本的に学区内の学校に通います。
子供達はプレップと呼ばれる、日本の幼稚園の年長さんのような学年+1年生から6年生までの7年間を小学校に通うことになります。
オーストラリアの小学校の学期とスクールホリデー
Victoria州の公立小学校は4学期制。
新学期の始まりは学校によって多少変わるようですが、大体1月の末から2月のはじめにはじまります。
各学期の間にはそれぞれ2週間のスクールホリデーがあり、4学期が終ったあとのクリスマスホリデー(夏休み)は約1ヶ月以上あり、一番長いお休みになります。
オーストラリアは移民が多い国なので、夏休みは親の生まれた国へ休暇に行く子こと多く、中には学期が終る前に長期のホリデーに行く子供達も。
だから12月の後半はあまり学校で勉強をしないという噂なのですが、本当かどうかは謎のまま…(・_・;)
日本だったら「学校を休ませて旅行に行くなんて!」と問題になるかもしれませんが、オーストラリアでは、あまり勉強が忙しくない小学校時代は先生たちも黙認し、他の人からも非難されることは、ほとんどないように感じます。
追記:
子供に学校を休ませてホリデーに行くことが、実はここ数年色々問題になっているようです。州によっては問題改善のために動き出しているところもあるようです。
病気など以外の理由で長期に子供を休ませた場合、罰金を両親に課すことにしようと計画している州もあると耳にしました。
この先ホリデーが理由で子供を長期に休ませることは、段々と難しくなってくるかもしれません。
オーストラリアの学校の連絡事項や欠席事情についても書いています。
通学と学校の始まる時間、Before School Care・After School Care(学童)について
通学は、低学年の間は親が付き添って送り迎えをするのが普通です(ある程度の年齢までは義務)
Year5くらいになると、自転車に乗って一人で通学する子も出てきます。
娘の学校では歩いて通学している生徒は少なく、ほとんどの子供達が親の運転する車で学校にやって来ています。
学校が始まる時間はそれぞれの学校によって違うのですが、娘の学校は9時から3時半まで。知り合いのお友達の小学校は8時50分から3時までなど様々。
でも大体9時ごろから始まって、3時過ぎ頃には終るようです。
ほとんどの学校には親が働いている子供達を預けることが出来る、ビフォア・スクールケア、アフター・スクールケアと呼ばれる場所が学校内にあります。
日本で言うと学童のようなものでしょうか?
子供達はそこで遊びながら、学校が始まるまで、または親が迎えに来るまで時間を過します。
オーストラリアの小学校の制服
Victoria州では公立の小学校のほとんどで制服があります。
学校によって制服の色は違うのですが、良くある色は青、赤、グリーンを基調にしたもの。
娘の学校は青と赤が指定色。
制服は数種類あるので、その日の温度や気分によって選んで着ています。
体操服は彼女の学校ではありません。
どうやら普通の制服のままスポーツの時間も受けているよう。
スカートのままでスポーツをしている子もいるけど、我家はスポーツの日は制服のショートパンツ+ポロシャツを選んで着せ、学校に行かせています。
制服の値段は学校によっても違うので一概には言えないけど、我家の場合は(夏・冬)一通り必要なものを購入して$260ほどでした。
日本はランドセルだけで数万円するので、それを考えると安いと思います。
娘の為に買った、制服一覧
● 学校指定の鞄(他の鞄でも良い)
● 青のポロシャツ(半袖)
● 青のショートパンツ
● 青の長ズボン
● 青のトレーナー
● 青のジャンパー
● チェックのサマードレス
● 赤のポロシャツ(長袖)
● チェックのジャンパースカート(冬)
● 青の帽子(つばの大きいタイプの帽子)
靴はスニーカーで良い学校だったのでスニーカーで。
色は自由でした。他の小学校では黒い靴指定の学校もあるよう。
またほとんどの公立の学校では、指定色さえ守っていれば、量販店で同じようなものを買って制服として着ることも許されているようです(K-martやBIG Wでは制服用の服が沢山売られています)
量販店で売られているものは学校指定のものに比べて凄く安いので、入学する年は指定の物を揃え、サイズアウトしてからは市販のお店で買い足す人も多いように感じました。
またオーストラリアは紫外線が強く、皮膚がんになる人が多いため、夏の間は学校で帽子を被ることが義務化されており、かぶらないと休み時間に校庭で遊べません(他の学校もほとんどがそうだと思う)
日焼け止めは必ずぬってとは言われていませんが、休み時間など外で遊ぶので、夏の間は朝学校に行く前に塗ってあげるのが良いでしょう。
クラスの数と生徒数について
各学年のクラス数や生徒数は同じ公立でも、学校によって大きく違うようです。
娘の学校では1年生は4クラス。
お友達の学校では1年生は10クラスもあるそうです。
クラスの生徒数は少ない所では20人。多いところでは26人くらいのようです。
また学年によっては、2つの学年を合わせた、コンバインクラスというクラスがあったりするよう(例:3年生と4年生の合同クラス)
これは生徒数が少ないから2つの学年をまとめているという訳ではないようなのですが、娘の学校だけではなく、他の学校でも良くみかけます。
どうしてこういうクラスがあるのか理由は分からず…(・_・;)
また小学校の間は毎年クラス替えがあるのが普通のようです。
オーストラリアのクラス替え事情については、こちらを読んでみて下さい。
小学校の学費/オーストラリアの小学校は無料じゃない!
オーストラリアの小学校は無料だというような話を入る前に聞いていたのですが、実際には学費がかかります。
ただこれも、学校によって年間の学費が全く違うんですよね…。
娘の学校は学費の他に諸経費、遠足代、1週間に1回のドラムのクラス、パフォーミング・アートクラスが含まれており、1年で$480でした(2018年度)
でも他の小学校に子供通わせているお友達に聞いてみると「$300だったよ」とか「$180だった(共に遠足代含まず)」とか本当に色々。
学費のうちわけ(何にいくら払ったのか)は、こちらに詳しく紹介しているので、読んでみて下さい。
オーストラリアの小学校の教科書事情
オーストラリアの小学校には、教科書がありません。
学年ごとに決められたカリキュラムはあるので、それにそって各担任の先生がどんな風に授業を進めるか考え、子供達は勉強することになります。
だから担任の先生の力量によって勉強の質も大きく変わってくるよう。
良い先生に当たるかは運しだい…。
娘の1年生の担任の先生は困った人で、真剣に転校させるか迷ったほどです(・_・;)
お娘の困った担任の先生については、こちらをどうぞ↓愚痴も含まれているので、苦手な人はスルーしてください。
結局はこういう部分も含めて「オーストラリアなんだ」と気が付いたわけですが、日本人の私からすると、納得いかないことも 沢山あったりします。
日本と大きく違う、オーストリアの勉強スタイル
授業内容としては、椅子に座って先生の話を聞くという日本のスタイルとは違い、インタラクティブに子供達が話し合いに参加したり、何かのプロジェクトを通して学ぶことが多いように感じます。
自己主張をすることを良しとする国なので、授業中に子供達が皆の前で自分の意見を言ったり、発表したりする機会がとても多いです。
小さい時からこのような機会が多いので、自分の意見をいう時物怖じしないのは良いことだと思います。
オーストラリアの小学校は宿題がほとんど出ない!
オーストラリアの小学校は、基本的にスクールホリデー中に宿題が出ることはほとんどないようです。
また学校がある間も、日本のように毎日沢山の宿題が出ることはあまりありません。
2年生になった娘の宿題は、毎週5字のスペリングの練習のみ。
土日は練習しなくてよく、月~金曜日まで1日1語するように言われています。
他にもカリキュラムに応じて、ごくまれに自宅に宿題やプロジェクトを持って帰ってくるけど、量は多くありません。
他の学校は娘の学校よりはもう少し多いのかもだけど、聞くところによるとそれほど大差がないように感じました。
オーストラリアは、小学校の間は学校が終ったら「子供は子供らしく、沢山遊ぶべき」と言う考えがあるようで、だからあまり宿題がないという話も聞きます。
そのかわり毎日の本読みだけは推奨されていて、1日20分は家で本を読ませるようにして下さいと言われています。
オーストラリアの小学校では、どんなことを勉強しているの?
娘はまだ2年生になったばかりなので、2年生までに習った科目について書いてみようと思います。
小学校ではライティング、ハンドライティング(字の練習)、リーディング、スペリング、算数、アート、スポーツなどの授業がある学校が多いです。
またほとんどの学校で指定された第二外国語を習います。
高学年になると科学などを習うようになるようです。全体的に習う科目は、日本から比べると少ないと思いました。
習う科目は学校によって多少違うことがあると思いますが、上に書いた科目は大体どの学校でも学ぶと思います。
また娘の学校では2年生からスペリングや算数の授業の一番初めにテストがあったようで、その出来によっていくつかのレベルに分けられて現在学んでいるようです。
宿題のところでも書いたけど、リーディング(読みのクラス)を特に力を入れている学校も多く、その読みの具合によってレベルわけされることが多いです。
小さい時から日本語の本しか娘に読んでいなかった我家。
娘はプレップの時にリーディングで他の子供達についていけず大変苦労し、それから図書館に毎週通って遅れを取り戻すために沢山の本を読みました。
その甲斐あって、現在娘はリーディングのレベルがクラスで一番上に!
沢山読んだ本のなかから、オーストラリアの図書館で借りることが出来るおすすめの本50冊を年齢別にリストにしています。
子供に読んであげる絵本「どれが良いのかな?」と迷っている人は是非図書館で借りてみて下さい。
夏には水泳教室がある学校も多いと思います。
公立の小学校にはプールがない場合が多く、学校外の施設でプール教室をすることが多いと思います。
オーストラリアの全国テスト、NAPLAN
オーストラリアで毎年行われる全国テストNAPLANについては、こちらの記事に詳しく紹介しているので、是非読んでみて下さい。
YEAR3で初めてNAPLANを受ける娘のためにしたテスト対策を、各教科ごとに紹介しています。
オーストラリアのお弁当事情/小学校の子供の誕生日事情
色々な国からの移民が多いオーストラリアらしく、子供達が持ってくるお弁当もバラエティーに富んでいます。
娘の友達のインド人のDちゃんは毎日カレー。
オージーのPちゃんはサンドイッチ、ベトナム人のEちゃんはご飯に春巻き。
娘は日本風のお握りを持って行くと「Sushi!」と言われることも(笑)
オーストラリアの小学校のお弁当に関しては、私が娘に持たせているお弁当の写真と共にこちらに詳しく書いていますので読んでみて下さい。
ランチタイムの時間の短さにきっとびっくりするはず…。
オーストラリアでは学校のイベントやお友達の誕生日会など、1人1品を持ち寄る機会がありますが、オーストラリアはアレルギー持ちの子供が本当に多いんです!
また移民の国で親の宗教や思考にもとづき、色々な食べ物を食べることが出来ない子もいるので、持ち寄りパーティーがあると毎回頭を悩ませることに…。
小学校に入るとぐっと増えるのが、クラスメートの誕生日会に呼ばれる回数。
オーストラリアで避けられない子供の誕生日事情についてはこちらをどうぞ。
プレゼントの予算、どんなパーティーがあるのかなど色々紹介しています。
日本ではありえないことも、沢山起こるのがオーストラリアの学校!
オーストラリアの小学校では、日本の常識が通用しないようなことが起こることが多々あります。
担任の先生が学期中に長期のホリデーに行ったり、突然辞めたりするのは良くあることの1つ。
日本だったら、学期が終るまでは待ちますよね(・_・;)
他にも事務の人がいい加減だったり、学校に玩具を持って行ってもOKだったり、キャンティーン(学校にある小さなお店)で売っているお菓子が全くヘルシーではなかったり!
日本人の私からして見れば、「何でー!ヽ(`Д´)ノ」と頭を抱えてしまうことが沢山あります。
それでも子供達がのびのび楽しそうに学校に通っているのを目にすると、オーストラリア流にやって行くのも悪くないかな?と最近は思えるようになってきました。
まとめ
オーストラリアは小学校に行く州によっても制度が全然違うし、ビクトリア州にも沢山の学校がありますので、全てが娘の学校のようではないと思いますが、何となく「こんな感じなんだな」と参考になったのなら嬉しいです。
勉強面で足りないと思うところは、親が自分でカリキュラムをみて(オンラインでカリキュラムの一覧がチェックできます)子供が家に帰って来てから自宅でみてあげると良いと思います。
小学生に入り新たな文化の違いに直面し、私自身、まだまだ戸惑うことも多くあります。
娘が最近「ピアスを開けたい!」と言い出した時も、正直困りました…。
学校に必要な資金を集めるために頻繁に行われることが多い、ファンドレイジングについてはこちらをどうぞ↓
これも日本ではないことの1つなので最初は戸惑ったけど、最近は慣れました。
何はともあれ、娘が楽しく小学校時代を過せることが一番大事だと思っているので、あまり深く考え過ぎず、出来る限りオーストラリア流の小学校生活を大きな気持ちで受け入れていきたいと思っています。
以上、【オーストラリアの小学校】オーストラリアの小学校について、制服や学費・宿題など、日本との違いも含めて紹介します!でした。